個人民事再生法


■民事再生法とは?■

債務者の事業または経済面での再生を図ること目的とした再建手続きのことで、平成11年12月に成立した新しい法律です。この法律が制定されるまでの債務整理といえば、自己破産・特定調停・任意整理の3方法しかありませんでしたが、民事再生法が制定されてからは返済が困難な状態に陥っている債務者に選択肢が増えたわけで、自己破産をしなくても債務の軽減を図り、特定調停や任意整理とは違い、借金の元金が減額されるなどの特権が与えられるようになりました。民事再生は企業なども申し立てることができますが、ここでは個人の民事再生について解説していきます。

■個人民事再生法■

個人民事再生法を利用できるのは自営業を営んでいるもの、消費者や給与所得者などの個人債務者に限られています。またその中でも債務が住宅ローンを除いて(*下記参考)3千万円以下の者のみとし、債務を3〜5年で返済することを条件とされています。ここで言う債務とは債務者が借り入れた債務の総額ではなく、住宅ローンを除いた債務総額の5分の1を目処とされています(加減100万円から上限300万円とされる制度もあります)。この金額は裁判手続きの中で決定されます。金額の算出は今後得られると思われる収入を元に計算され、3〜5年で完済できるように計算されます。これを再生計画案といい、この計画案どおりに返済を実行することができれば残りの債務についても返済する義務が免除となります。さらに民事再生法は自己破産とは違い、車や住宅などの財産も残すことができます。

■個人民事再生法の種類■

個人民事再生法には給与所得者等再生手続き小規模個人再生手続きの2通りがあります。給与所得者再生等手続きは、サラリーマンや年金取得者など収入がほぼ一定している個人が利用できる手続きです。これは債権者の同意の有無が問われることなく再生計画を立てることができるという特権があります。また、小規模個人再生手続きは、自営業者のように定期的な収入の見込みがあれば誰でも利用できます。ただし、給与所得者等再生手続きとは違い、債権者の半数以上が再生計画に対して反対すれば裁判所の認可を受けることができません。

*参考
住宅ローンが返済債務に含まれない理由は、住宅資金貸付債権に関する特則があるからです。
この特則は、元利金及び遅延損害金の弁済を繰り延べすることができ、特別条項(弁済期間を延長する内容)を定めた再生計画が認可されれば、その効力は抵当権や保証人にも及び、債務者は住宅を手放すことなく保持していくことが可能となります。